JA四万十 飼料用米でブランド豚(平成27年8月23日付高知新聞朝刊掲載)

「主食用」からの転作進む

JA四万十 飼料用米でブランド豚(平成27年8月23日付高知新聞朝刊掲載)

 米の需要が減り米余りの状況が続く中、水田を活用した新たな取り組みが進められている。人が食べる「主食用米」から、家畜の餌となる「飼料用米」へ転換することで、豊かな自然を守るとともに安全で安定した価格の国内産飼料を確保できるとして、全国的に導入が進んでいる。本県でも香南市や四万十市などで年間約4千鼎鮴源困靴討い襦JA四万十管内の高岡郡四万十町では、5年前から飼料用米を使って育てた「窪川ポーク米豚」が生産され、高評価を得ている。
 飼料用米とは、豚や鶏の餌にする米で、倒伏に強く実の付きが良い専用品種が開発されている。農家にとって作り慣れた主食用米品種でも飼料用米として作付けができ、販売価格は主食用米に比べてかなり低いが、国の交付金により遜色ない収入につながるという。

▼水田を守り生かす

▼水田を守り生かす

 主食用米の供給抑制のための転作、休耕田の活用や水田の多面的機能を生かした環境保全を目的に、全国各地で飼料用米への転換が進められている。
 標高230辰旅盡兇猟、四万十町。昼夜の寒暖差が大きく、四万十川の朝霧が立ち込めるこの地域では、とても品質の高い米ができる。土地の名を冠して「仁井田米」と呼ばれ、全国的にも有名なおいしいブランド米の産地である。
 同町市生原で農業を営む下元誠一郎さん(64)は水稲、ピーマン、ショウガを栽培しているが、2010(平成22)年から、水稲の一部を飼料用米へと切り替えた。主食用米の単価がだんだん下がり、何か対応しなければと考えたからだ。
 「ここは最高の米ができるき、『餌用か…』と思うて悩んだこともある」と下元さん。それでも、輸入飼料の高騰が止まらない社会情勢を見て、飼料用米の必要性も理解できた。主食用米の栽培と収益が変わらないのならやってみようと決めた。畑にせず、水田のまま転作できることも魅力だった。
 主食用に作っているのは「にこまる」「ヒノヒカリ」「十和錦」。飼料用米は専用品種を栽培している。主食用に比べて手が掛からないが、昨年は実の充実が悪く収量が少なかった。「もう少し栽培方法を研究していかないと」と、意欲を見せる。

▼おいしく育てる工夫

▼おいしく育てる工夫

 一方、四万十町は古くから養豚が盛んな地域でもあり、高知県内で最も多くの豚を飼育・出荷する。
 地域の養豚農家で組織する「窪川養豚協会」が、JA四万十管内の米を餌にした独自の豚づくりの研究に乗り出したのは2008(平成20)年のこと。当時の会長が、「せっかくおいしい米があるき、これで質のいい豚ができたら特産になる」と試験をしたのが始まりだ。
 配合飼料に交ぜる分量や、与える時期など試行錯誤を重ねた。豚は6〜7カ月で成体となって出荷されるが、「仕上げ期」と呼ばれる最後の2カ月間に、飼料用米を10%程度交ぜた配合飼料を与える。これによって脂にオレイン酸が多く含まれ、香りと甘みが生まれる。きめ細かく柔らかな肉質となり、保水力が高いためジューシーな食感となることが分かり導入を決めた。
 10年にはJA四万十で発足した「飼料用米活用研究会」と連携し、本格的に飼料用米の栽培と、地域ブランド豚「窪川ポーク米豚」の生産がスタートした。
 現在、窪川地域で豚を生産する農家は5軒で、このうち、米豚を生産している農家は窪川養豚協会の現会長、渡辺典勝さん(60)を含めて3軒だ。年間に9千〜1万頭を出荷し、肉はJA四万十の直販所「みどり市」や県内のスーパーなどで販売されている。

▼耕畜連携で実益を

 窪川地域で生産される飼料用米は、すべてJA四万十が集荷し、一時保管される。飼料メーカーからの発注に応じて、愛媛県宇和島市の飼料工場に運んで配合飼料に加工、添加し、各農家に配送される仕組みだ。
 しかし、飼料用米は、海外の広大な土地で完全に機械化された畑で作る輸入飼料とは異なり、規模の小さな中山間地域で生産するには一定のコストが必要となる。そのため、国の交付金がなければ飼料用米の生産を継続することは難しい。
 米の消費量が減少し販売価格が低迷する中、米作りを継続し地域の美しい田園風景を維持するためには、飼料用米は欠かすことができないものとなっており、下元さん、渡辺さん共にこの施策の継続を望んでいる。
 現在、豚舎から回収されたふん尿はJAが運営する堆肥センターに運ばれ、有機肥料へと加工し農家に販売されている。この堆肥によって化学肥料の使用が減少し、環境保全にもつながっている。飼料用米から、耕・畜の見えない連携が始まっている。

《直販所見〜つけた》 Aコープかがみ

《直販所見〜つけた》 Aコープかがみ

 昨年12月にリニューアルした「Aコープかがみ」。1992年に、「地元産の新鮮な物を販売したい」と店側の呼び掛けで始まった産直コーナーには香我美、野市、夜須等の生産者が持ち込んだ野菜や果物が並ぶ。現在、300人ほどが登録し、常時100人ほどが出品している。家庭菜園で丹精込めて作った野菜を「食べ切れんき」と持ち込む人もいる。「誰かに食べてもらえたらうれしい」という気持ちが、作り手の楽しみ、やりがいにつながっている。
 全国的に評価の高い山北ミカンの産地で、冬は露地物のミカンがずらりと並ぶ。おいしさと安さが人気を呼び、遠くから買いに来る人も多いという。
 Aコープマーク品はもちろん、鮮魚、精肉、弁当なども充実し、近隣住民の生活を支えている。「ここの地域にない産直品を扱って、お客さんに喜んでほしい」と、高知市内の直販所「とさのさと」と連携することも決めた。地域には高齢者が多く、重い荷物の配達もスタート。人との触れ合いを大事にする地域密着のスーパーを目指している。

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 所在地  香南市香我美町下分82―2
 電話   0887・55・1300
 生産者数 300人
 売場面積 33平方叩 ̄超隼間 午前9時〜午後8時
 休日   元日〜1月3日
 駐車場  77台

みどりの広場 | 高知県農業協同組合中央会

《うちんくレシピ》 米豚マヨダレ焼き

《うちんくレシピ》 米豚マヨダレ焼き

【材料・4人前】
豚肉…400帖▲泪茱諭璽此直さじ2.5、酒…小さじ2.5、しょうゆ…小さじ2.5、かたくり粉…小さじ2、サラダ油…少々

【作り方】
  .泪茱諭璽此⊆髻△靴腓Δ罎鮑ぜ合わせる。
 ◆.侫薀ぅ僖鵑縫汽薀戚を引き熱する。
  豚肉にかたくり粉をまぶし、色が変わるまで焼く。
 ぁ´,鯑れ、からめる。

 (提供:JA四万十女性部)

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