《「世界一の品質」 海外視野に》

土地に合う作物模索

《「世界一の品質」 海外視野に》

 三里地区でのグロリオサ栽培は、現在、園芸部会長を務める中島義幸さん(58)が、同地区に適合する新たな作物として栽培を試みたことに始まる。オランダから輸入して植えつけた球根は生育が良く、翌年から徐々に栽培農家が増えていった。
 三里地区の土壌は水田に向かない砂地で、昔は半農半漁で生計を立て、その後は促成栽培の先進地となった。狭い土地で収益を上げるため、付加価値の高い商品づくりに取り組んできた。ナスやキュウリを全国どこよりも早く生産し、船で大阪へ出荷。料亭用の高級食材として高値で取引された。その後は、シシトウやピーマンを手掛け、ハウスショウガの一大産地として栄えた。しかし、後発の産地に取って代わられることも多く、そのたびに新しい作物を模索してきた。
 グロリオサは球根で増殖させる植物。そのため三里地区だけでコツコツと球根を増やし管理してきたことにより、他の追随を許さない独自の作物となった。

選抜外から世界一

 中島さんが最初に取り組んだのは、球根の選抜。オランダから仕入れた球根は、さまざまな品種が交ざっていたため、その中から美しく品質の高いものを選び、球根を増やした。最初に選んだ1種を「トロピカルレッド」と名付けて農家に球根を配布し、本格的な栽培を開始。中島さんが導入を決めてから、すでに8年がたっていた。
 最初は1個の球根から3本の切り花を収穫していたが、1本の切り花のみを収穫する方法に切り替えた。その結果、花が大きく茎が強い、高品質なグロリオサを生産することに成功した。その後、ミサトレッドの育種・栽培に取り組み、1997年には市場販売高10億円を突破。突出する産地となった。
 さらに、2001年には生育性が弱まってきた「ミサトレッド」に代わる品種「サザンウィンド」を育種し、生産量の拡大を図った。
 三里地区では共同選花共同出荷の形態をとっており、出荷場に集められた花を一本一本検品し、規格付けを行う。出荷先は主に県外の花卉市場で、高品質の花を大量ロットで出荷できること、同じ品質を維持できることが、市場から高い評価と信頼を得ている。
 2002年の世界最大のコンテスト「インターナショナルフラワートレードショー」では、「ミサトレッド」がグランプリを受賞し、世界一となる快挙を遂げた。もともとオランダから仕入れた球根だが、それらがオランダでの品種選抜を経た「選抜外」の球根であったと、中島さんはそのときに知る。三里地区の花作りの技術と愛情が、選抜外のものを世界一の品質に押し上げた。

球根守り次の時代へ

球根守り次の時代へ

 グロリオサの栽培で最も困難なのが球根を作ること。畑の中で養成してから掘り起こすが、その間にウイルス感染を起こすことがある。
 作付けは1年間に2・3〜2・5回。連作障害が起こり、思ったような成果が得られないこともある。また、外来種であるため当初は天敵害虫がほとんどいなかったが、年々虫による被害が大きくなり、防除の回数も増えてきたという。
 現在、グロリオサを作る農家は43軒。年間の出荷本数は420万本ほど。一時期は470万本の出荷があったが、景気の低迷とともに売り上げも減少傾向にある。「花は景気が悪くなれば一番に影響が出る」と中島さん。
 しかし、後継者にも恵まれ活気がある三里園芸部は、新しい品種の開発や海外輸出など次の時代を見据えている。花卉副部会長の堀野龍司さん(36)は約9年前にサラリーマンから転職した。「世界に目を向けて販売していきたい」と意欲を見せる。
 園芸部で現在取り組んでいるのは、赤、黄に続くオレンジ色のグロリオサ。まだ研究段階だが、「オレンジハート」という名前で売り出し、品種の安定に向けて努力を続けている。
 海外での需要に応え、ニューヨークへの定期出荷をはじめ、春節の時期にはシンガポールや香港、上海にも輸出する。「今後はオランダをはじめ、ヨーロッパも視野に入れていきたい」と中島さん。赤く燃え立つグロリオサの花が、高知の南国情緒と生産者の熱い思いを届ける。

 ※JA高知市三里園芸部花卉部会ホームページはhttp://ja−kochishi.or.jp/misato/

《直販所見〜つけた》JAとさし あおぞらいち

 土佐市高岡商店街の活性化を図るため、量販店の空き店舗を利用して生まれた「ドラゴン広場」。JAとさしの直販所「あおぞらいち」をはじめ、鮮魚店、飲食店、紙製品のショップなどが集まる複合施設で、今年の4月1日にオープンした。
 直販所スペースには、土佐市自慢の果物や野菜が並び、どれも新鮮。キュウリ、ピーマンなど、6月いっぱいはハウス栽培のものが、梅雨明けごろから露地物が出始める。地元の味として、仁淀川で採れたシジミ、宇佐の干物やチリメンジャコ、JAとさしオリジナルの小夏ジュースなどがあり、閉店した近所のお総菜屋さんのおかずも今はここで買うことができる。また、地元「亀泉」のお酒が買えるのも、うれしいところだ。
 「品ぞろえはまだまだ」という店長だが、これから生産者を増やし充実を図る計画だ。広場内にはイートインコーナーがあり、昼食時にはにぎわいをみせる。広場内の店舗が協力し、地元を盛り上げようとさまざまなイベントも企画中。7月には七夕まつりを開催する予定だ。

みどりの広場 | 高知県農業協同組合中央会

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 所在地  土佐市高岡町甲2116―3
 電話   088・856・8312
 生産者数 約70人
 売場面積 約165
 営業時間 午前8時半〜午後6時
 定休日  年末・年始
 駐車場  30台

《うちんくレシピ》 米豚にぎり

【材料】
コメ…2合、米豚(しゃぶしゃぶ用)…200?、しょうゆ…大さじ2、砂糖…大さじ1
A…酒、みりん、しょうゆ各大さじ1
【作り方】
.灰瓩鮨罎、俵形のおにぎりにする。
∧篤擇鬘舛鮑ぜたものに漬け込んでおく。
△鬚にぎりに巻き付ける。
ぅ▲襯潺曠ぅ襪鯢澆い織ーブントースターで、全面にしっかり焼き色が付くように焼く。
ズ埜紊法△澆蠅鵝Δ靴腓Δ罎鮑ぜ塗り、少し焼く。(提供:香南地域営農協議会「販売・加工部会」開催の「第2回おいしいものコンテスト」出展作品。)

みどりの広場 | 高知県農業協同組合中央会
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